Ai国際医療研究所

ジャーナルクラブ

【セミナー情報】学術論文の読み方実践講座

英語論文を読む会、ジャーナルクラブを月1回持ち回りでしております。

この度仲間を増やしたく、参加条件の「学術論文の読み方実践講座」をお安く開催させて頂くことになりました。

限定4名で、既に2名ご予約を頂いております。参加ご希望の方はお申込みをお願い致します。

学術論文の読み方実践講座

内容

世界の大学、病院、日本でもトップユニバーシティは毎週ジャーナルクラブ(抄読会)をやっています。

研究者も最初はド素人で、最初は英語論文は読めないし、どれがよい研究論文がなんてわかりません。それを育てるのが、このジャーナルクラブです。

例えば、がんの治療、とか一つの分野をとっても、毎日新しい研究がたくさん発表されます。自分のフィールドだけでもキャッチアップするのが大変です。研究室のメンバーが持ち回りで質の高い国際学術論文を選び、みんなでシェアし、沢山読んでいくことで研究者としての知識とスキルがアップしていくのです。

このジャーナルクラブがないと、いつまでたっても論文が読めるようにならず、研究スキルも身につかず、新しい知見を学べないことになります。

何故、英語論文なのか?

日本語で論文を検索してもよい論文がないどころか、研究が実施されていないことが多いです。また、良質の研究論文は、基本的に日本語ではなく、英語で査読がある雑誌に投稿されます(学会発表とは違います)。日本語でも検索しても出てこないモノが、英語だと何百とでてくることもよくあります。全部読むのは大変なので、良質の論文だけを選び読んでいきます。

ここでいう良質の研究論文、というのはどういう論文か知っていますか?研究者は、論文を読むときに、クリティークをして論文の信ぴょう性を評価します。

クリティークとは?

大学で触れなかった方、大学院でも触れなかった方、大学院に入りたい方、ジャーナルクラブがない研究室に入ってしまった方、根拠を見つける・評価する方法を知りたい方、学術論文を読めるようになりたい方、知りたい分野の最新の知見を学びたい方などなど、一般の方を含めた色んな方にジャーナルクラブには来てほしいと思っています。

子宮頸がんワクチンやその他のワクチンについて、根拠なく、もしくは根拠があるような言い方で世論を惑わせる人たちが増えました。世界的にもそうです。この人たちは、聞いた話ではなくその根拠となった一次文献を読んだことがあるのでしょうか・・・?おそらく最新の、良質の論文(コクランなどの系統的レビュー、メタ解析、無作為化比較試験)を読んでいたら、別の言い方、伝え方をすると思います。

一般の方にも、ぜひ、一次文献、学術論文を読めるようになって頂き、情報リテラシーを高めてデマや根拠のないまことしやかな甘言に惑わされないでほしいと思います。

自分の眼でみて、分析して、答えを出すスキルを身に着けてほしいと思います。

ただ、英語の学術論文を読むためには、和論文でクリティークができなくてはならないので、その素地となる、「学術論文の読み方実践講座」を実施します。

最終目標は英語論文を読むことなのですが、まずは、日本語で論文検索の仕方、検索の順番とパワーワード、読むべき論文の種類、読む論文の選択ポイントなど説明しながら一緒に検索を実践してもらいます。
2回目は、1回目の学びをもとに、自分で検索をしてきた論文をシェアして頂くとともに、日本語論文本文を1本クリティークする方法を実際に学んで頂きます。
ジャーナルクラブでは、この講座で論文検索とクリティークを学んだあと、持ち回りで好きな、良質の論文を読んでいきます。

申し込み方法

下記メールもしくはFBで参加ボタンを押してください。

main@aimedicalri.com

https://www.facebook.com/nagasakiaimri/

日時:下記2回セットですのでご注意ください。

1回目 4月4日(土)10時~12時

2回目 4月11日(土)10時~12時

場所:ツナグバサンカク 〒850-0054 長崎県 長崎市上町6-35-3F

持ち物:PC/タブレット/スマホなどネット検索できるツール(Wifiあります)、筆記具

料金:今回のみ1回5000円です。(通常15,000円/回)

参加者は限定4名で、現在2名が決まっています。早めのお申込みをお勧めいたします。

労働環境と心疾患死亡リスクに関する論文

労働年齢男性の労働環境と心疾患による死亡リスクについて、NIPPON DATAを使った追跡期間20年の研究論文です。

NIPPON DATA90 Research Group (2019). Association of work situation with cardiovascular disease mortality risk among working-age Japanese men: A 20-year follow-up of NIPPON DATA90. Circulation Journal, 83(7), 1506-1513. https://doi.org/10.1253/circj.CJ-18-1067

https://keio.pure.elsevier.com/en/publications/association-of-work-situation-with-cardiovascular-disease-mortali

大規模と小規模企業の心臓疾患死亡リスクは違うのか?

年齢、ライフスタイル、心疾患リスク因子で調整し、結果、大きな企業や公的機関の労働者より小規模企業で働く正規雇用労働者は喫煙が多く、運動習慣は少なく、収縮期血圧が高いという結果でした。

心疾患死亡リスクは正規雇用者と自営業または会社役員で有意差はありませんでした。

年齢で調整した心疾患のハザード比は大規模企業の正規雇用者または公的機関の労働者に比べ2.53 (95%CI:1.12, 5.69)でした。

結論として、小規模企業の正規雇用労働者は心疾患死亡リスクが高いということです。

職場環境が生活スタイルに影響するというのは理解できますが、その逆、生活環境が職場の選択に影響する、ということもあり、どちらがより大きな要因かはわかりません。

下記のように喫煙、運動習慣の変更で心臓の状態が改善するという結果もありますし、これらの関連性は幅広く知られているところかと思います。

Smoking Cessation Program with Exercise Improves Cardiovascular Disease Biomarkers in Sedentary Women

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3163461/

小規模企業労働者でも禁煙と運動をすれば、リスクを減らせるのではないか、と考えます!

英語論文ジャーナルクラブ

英語論文を読む会でこちらのRCT論文を読み始めました。
Novel online daily diary interventions for nonsuicidal self-injury: a randomized controlled trial.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30134866


毎日のオンラインジャーナリング(日記)でリスカなどの自傷行為を減らせるか?という介入研究です。


結論、有意に減少。


自信をつけることに焦点をおいたよいこと探し的日記群、気がかりなことや感情を記述する群と感情を入れず毎日あった事を書くだけのコントロール群のスリーアームなのですが、コントロール群の方が感情を記述する記述を行う群より自殺企図が減ったっていうのが面白かったです。

このフィールドを知り尽くした研究者の仮説と違う結果がでるなんてドラマチック!

一次文献は面白いです。

実験してみないとわからないことを実験するので、ポジティブな結果や仮説通りにならないこともあります。沢山の先行文献を読んで仮説をたてた研究者の心情を考えると複雑ではありますが、読んでて楽しいのは、予想通りの結果より予想外だったり予想を越えた結果なのですよねー。

他の介入研究でも毎日事実のみ書く介入はよい効果を示していて、ただあったことを毎日書くだけで精神衛生によいなら、やってみようかなぁと思いました。